ワタシが感じたイランとイラン人に関する雑感を、現地で撮影した写真をまじえて綴っています。不定期に更新中です。

☆cafeSHABNAM☆ Irano chetor mibini

皆様、こんにちは。閲覧ありがとうございます。
諸々の事情と状況で更新と、頂いたコメントへお返事が遅れることが続いておりますが、どうかご容赦下さいませ。
大変勝手ではございますが、無理の無いペースで、ワタシ自身も楽しんで続けたいと思います。
よろしくお願いします。YUKI拝
何故争うのか。




ワタシ達の周りで起こる紛争は、どれも、愛されるための闘いです。

愛されるから、多くを得る(うる)。

愛されるから、多くを託される。

だから、愛を争うのではなく、愛されて得るモノを巡って争う。


家族の中でも起こり、社会の中でも起こり、国家間でも起こりうる。


愛を争うために捧げる花を丹精する為にも人は血を流し合った。

謙譲する為の美しい玉(ぎょく)を傷つけ、首をはねられた者もいた。

より素晴らしい金細工を施そうと競い合い、ライバルの手を潰した者も居た。

争ってまで尽くす王の居ない時代なのに、
少しでも多くの土地を得るための争いは止まらない。

誰の愛に応える為なのか?

それを主である国民は望んでいるのか?

指導者には今一度再考を求めたい。


勿論、指導者を動かす、本当の力有る者達にも。

| イラン | 16:10 | comments(1) | trackbacks(0)
こなれてくると。


昔はあんなに音楽が好きで、
CDやスタジオ代の為に働いていたような時期があったというのに、
今では半年に一度、
ウォークマンにダウンロードするかしないか、のペース。

好きなロックバンドの来日を予告するCMを見て、心は騒ぐものの、
チケット購入には至らない。

しかし、ふとしたキッカケで楽器に触ったり、息子にせがまれて
歌ったりすると、やはり昔の自分が出てくるのだ。

では、昔の自分が出てこない時のワタシはどうしているのか。

ある程度自分の中に入っている音楽を反芻(はんすう)して
楽しんでいるのだ。
2時間くらいの電車移動なら、あれこれ考えているうちに過ぎてしまう。

音楽しか無かった自分に、時間を経て、言葉や、育児や、仕事が加わった。

音楽を楽しめないのではない。

音楽に割く時間が無くなったのだ。

イランに関わってから、つまり夫という人間とその周囲の家族達に関わってから、
ワタシはある一定の時期、言語に熱中していた。

その言語にも今はそこまで没頭していない。

道具として使う術(すべ)を身につけたので、一時のような熱中は無く、
頭に貯め込んだ記録状の単語を使い、原語版の本を読む。

そして静かな心の興奮を得ている。

ネットで聴けるラジオで自分では買うことも無いであろう古い曲が
流れて、その歌詞に感動する。

英語で歌われる音楽も、また、同じ。

歌詞の無い音楽、造語や稀少言語で歌われる音楽も同じ。

まるで反芻動物のように、自分の中で何度も取り出して楽しむ感じなのだ。

そうやってこなれてくるとこんなふうな楽しみ方があることを

ワタシも先輩方に遅ればせながら知った。

少し前に流行った、「味の向こう側」とでも言おうか、

こんな風によく噛んでいると音楽でも言葉でもまた違った味わいがあるのだ。




| ひとりごと | 17:24 | comments(10) | trackbacks(0)
ゴレ・ヤースの庭で。
主人のおばあちゃんが亡くなりました。


うるさい、うるさい、と言いながらも孫達が遊びまわる中で座り、
一人になりたければ末娘の家から少し歩いて、次男の事務所の隣の
亡き夫との思い出の家に戻り、サモヴァールに点火して座っていることが出来ました。

ワタシが初めて訪れた頃は、主人の祖父が丹精した庭があり、お年寄りが
ひと回りするのにちょうど良い広さの庭がありました。

きっと主人の祖父はスイカズラの木を植えた池の回りに、薔薇、
小道の脇に季節の花、果物の木、そして最後は葡萄棚をくぐり抜けるように
考えて庭造りをしたのでしょう。

主人の祖母は鉄の扉を閉めて安心して、スイカズラの池を眺めながら
観音開きのガラスのドアを開け放してチャイを飲んでいました。

アザーンが聞こえる時間に顔と手足に水をつけて口を洗い、礼拝をして、
足が疲れるまでゴルアーン(コーラン)を読み、数珠を繰りながら
のんびり過ごしていました。

夕刻になると末娘から電話がかかり、食事はこっちで食べるか、
持って行かせようか、と連絡があります。

今日は一人で過ごしたい、と思えば、末娘の所の若い美容師さんか、
孫が食事を持ってきてくれます。

ただ一つ、心の痛みの原因は末息子(=隣接する事務所を営む次男)の嫁でした。

彼女はテヘランに次ぐ大都市の出身で、ワタシの姑の町を大変嫌っていました。

ワタシが土地の言葉で姑のすぐ下の叔母と話すと眉を顰めて
そんな言葉は覚える必要無いわ、こんな街なんて!と。

言葉も、塩分濃度の高めの水も全て呪っているような有様でした。

でも、夫に良きアドバイスをして財を殖やした人でもあります。

しかし財が殖えれば余計なお金も使えるということ。
数年前に叔父が本妻である彼女に無断で娶った仮妻をおばあちゃんの所に
住まわせたので、「かばった」と矛先は祖母に向いてしまいました。

娘のFちゃんに彼女(本妻)は登校時に通る祖母の家の窓から
フォーシュ(悪口雑言)を浴びせるように言い含めました。
言われた通り聞くに耐えない言葉を窓から叫んで登校していくFちゃん。

可愛い孫娘Fちゃんは何かを失ってしまい、おばあちゃんの悲しみも増えました。

本妻さんの怒りは、仮妻さんが諦めて居なくなってからも収まらず、
彼女の要求に応える為、夫は已む無く胸を打って神様に訴える母の前で
ブルドーザーを入れ、スイカズラの池もろとも庭を全て潰してしまいました。

おばあちゃんはこの頃から混乱が激しくなって行きました。

すっかり呆けている、と皆は言っていましたが、
ワタシはそれなり状況を判断してワガママなり、質問を繰り返すことを
しているなぁ、と思いました。

最後におばあちゃんに会えたのは去年の夏休み。

5月と、その夏、続けて会えたので「よく来た、よく来た」と。
夏休みで渡イランしたカンゾウを抱きしめてキスの雨を降らしていました。

ワタシが滞在していた二日目、お昼ご飯を食べたくないと
ダダをこねて自分の家に歩いて行ってしまい、一番下の叔母に
なだめてきてと頼まれました。

火事を出してはいけないとお茶も入れられないようにガス栓も
閉められていました。
昨年には夜は必ず叔母の家で寝ることになっていたので、水道しか
開けていなかったのです。

コンクリートが流し込まれた何も無い庭をワタシに見てくれと訴え、
それをした可愛い次男ではなく、神様に自分の声を聞いて欲しいと
泣いていました。

叔母の息子が持ってきたチェロウモルグ(焼くか、スープでゆでた
鶏肉にご飯を添えた料理)も拒否して食べようとしません。

仕方なく手をきれいに洗い、手で鶏肉をほぐしてご飯と混ぜ、
そのまま口に運んでやりました。

何回かは首を振っていましたが、「じゃあワタシもお昼は無し!」と
言ったらボウルに水を入れてきてくれ、と。
その水で手を洗い、ワタシに手で食べさせようとします。
だから、ワタシはおばあちゃんの分を手で混ぜ、
おばあちゃんはワタシの分を手で混ぜて、お互いに食べさせ合いました。

おばあちゃんは泣きながら、美味しいねぇと言っていました。

ワタシが忘れられないのは、初めて会った時も、最後に会った時も
挨拶のキスをした後、ワタシの手をいつまでもさすること。
自分の頬にくっつけたり、自分の心臓の上に置いたりするのです。

まるで自分より若い命を愛でているようにも見えました。

カンゾウの学校がありますし、葬儀には出席出来ませんでした。
この夏も後半に学校の催しがあり、準備などもあるので夏休みは日本です。
でも、次回渡イランの際にお墓参りをしてきたいと思います。

おばあちゃんはきっと今頃おじいちゃんを見つけて、
スイカズラ(ゴレ・ヤース)の香りの立ちこめる庭に敷物を敷いて
二人でお茶を飲んでいるような気がします。

イスラーム的な死後の解釈は別にして、ワタシには、
おばあちゃんが一番望んでいたことがそれなのがわかるから。

だから、そうであって欲しいと勝手に思っています。
| イラン | 22:48 | comments(16) | trackbacks(0)
ワタシも、アナタも。


ワタシは日本人。

アナタはイラン人。

こんなに遠くて、全然違う国なのに、

ワタシがイランに居ると「あ、なつかしい」って思うことがあり、

アナタも日本で急に「子供の頃、これで遊んだ」って言い出すよね。

ワタシ達にはそれで十分。

二人の糧と、子供が居る二人は子供の分と、それを確保して
みんな一生懸命生きている。

ケンカすることもある。

離れて過ごす時間もある。

それでも一緒に居ると決めたなら、二人で踏ん張るしかない。

お互いの家族が味方にも敵にもなることもある。

そこで二人は家族の新しい枝としてグッと伸びるため、
何を言われても、何をされても、耐えなくちゃならない。

肝心の二人の間にも不信が生まれることもあるかもしれない。

それもきっと試練。

甘いケーキのミントの葉のように人生を引き締める為のものなのだ。

ケンカも時々は仕方ない。

でもある程度で切り上げるか、絶対に態勢を崩さないぞとわからせるか。

それに対する歩み寄りを相手が見せたら受け容れてあげよう。

完璧なんて無いのだから。

ワタシも、アナタも弱い存在だから。

一人では、出来なかったこと、今はたくさん出来る。

書き留められなかった言葉の切れ端を探して彷徨うこともない。

その切れ端を拾って、気づかせてくれるアナタが居て、ホントに、良かった。
| ひとりごと | 13:47 | comments(12) | trackbacks(0)
神様とワタシ。


無知は罪ではないが、知ったかぶりは罪だ、と言った方が居るそうです。

なるほど、と思います。

しかし、事と場合によっては無知は罪になることもあるのです。

「知」と勘違いしてその無知を振り回すことほど羞恥心に欠けた行動はありません。

日本で生活をしていて、米国に短期間滞在していて、
そしてイランでも生活しました。
(イランは当初はやむを得ず、でしたが)

日本とイランは現在、ワタシにとって仕事の場でもあるので、
多少の苦労もすれば、イヤな言葉を浴びせられることもありました。
しかし、それは相手も期限内に仕事を終わらせたいことから来る
焦りが発せさせた言葉だから、と怒りは感じないものです。

イランでは、仕事の場面で、とんでもなく「何も出来ない人間」が
当然のような顔をしてペラペラと口出しをしてくることもあります。

しかし、それも、その場を仕切る立場の人間が、例えワタシが
外国人であっても、それ以上余計なことを言わないようにお願い、と
一言言うと、口を噤んでくれるものなのでした。

もちろん制止する時はその人物の「暴れっぷり」に合わせて、
周囲にわからぬように注意したり、頭から怒鳴りつけたりはしますが。


ワタシは常々、イラン人女性は聡明でやり手な人物が多いと書きました。
職業婦人でない農村部の女性にも、家をキレイに保ち、完璧に
料理をし、主人の為に尽くし、子供を育てている素晴らしい人が多いのです。
(イラン人男性もまた、大変それを有難いと思い、尊重している方が多いのも事実です)

ただ、自己主張が強いので、気も強く、ワタシも何度も
言い合いや、喧嘩になった女性は何人も居ました。

大声で言い合いをしなかったのに、汚い言葉を浴びせあったりしなかったのに、
非常にイヤな思いをさせられたあるイラン人女性が居たのを今でも時々思い出すことがあります。


生まれてすぐ重度の黄疸を患った息子と同じようにICUに入っていた
ある病気のお子さんの母親でした。

ワタシはその頃はまだペルシャ語があまり出来なかったし、
授乳の為ただ息子が目覚めるのを待っているだけなので、かぎ針と糸を持って
何を作るか決めずにただただ花のモチーフを編み貯めていました。

数人の顔見知りの母親達が居ましたが、中でも、暑い暑い夏のさなかに
マグナエの中にさらにおでこが半分隠れるような飾りつきのヘアキャップを
被って、チャドルを纏った「チャドリ」といわれる女性の中でも
さらに厳格な服装をした若い女性が彼女でした。

ICUに子供が居るのだから、母親に付き添ってくる祖母や叔母は
もちろんわざとチャドルで来ている人も居ましたが、
椅子に座れば、女性しか居ませんし、暑いので皆チャドルを
腰まで脱いで、挨拶して「どーお、赤ちゃんは元気?」なんて
雑談をしたものでした。

男性の先生も授乳室なのはわかっていますから、廊下の途中から
「ヨ、アッラー」と掛け声をかけますしね。

しかし、前記の彼女の赤ちゃんは大変症状が重いらしく、授乳するのも
ワタシ達のように起きた赤ちゃんを看護士さんが連れてくるのではなく、
彼女が部屋の中に呼ばれていくのでした。

彼女はあまりワタシ達とは言葉も交わしませんでしたが、
ある日、ワタシの編み物について「上手ね」とか「何を編んでるの」と
話しかけてきました。
そこに居た2,3人の母親達はびっくりしてこちらを見ていました。

ワタシが「きめてない、あとでつなげて、花瓶の下に 置く、かな?」
と、たどたどしく答えると、突然、咎めるように、

「あなた、イスラム教徒にはなったんでしょうね?」

と言いました。

ふっくらした顔の可憐な「少女」と言って良いくらいの母親でした。

あまり細かい事情は説明できませんけど、ウソではありませんので、

「もちろん」と答えました。

すると、彼女は、

「イスラム教徒になる前は、豚肉を食べたの?」

「食べたよ」

彼女は、う〜〜ッと気持ち悪そうな顔をしました。さらに、

「タコだとか、貝も食べたの?ウロコの無い魚も?」

「勿論食べたよ」

ドアのところに立っていた看護士の女性がみかねて、

「ハノム、サ(ク)ト ナギール。
 ファルハンゲ ウンジャ アス(ト)。
ビヤ、 ペサレトゥン ビダル ショデ。 シール ベシ ベデ ボホレ」

(あなた、おやめなさいよ。
向こうの国の文化なんだから。
ほら来て、息子さん、起きたわよ、おっぱい飲ませてあげて)


ワタシは数日後、回復の見込みの無いそのお子さんを彼女が
母親と連れて帰るのとすれ違いました。

看護婦さんの話では、彼女は妊娠していたのに、頭痛薬を飲んで
息子さんに症状が出てしまっていたのでした。
その症状を具体的に書く必要は無いと思いますが、
ワタシはこの女性を思い出すと、今でもちょっと思いを巡らせてしまうのです。

彼女がワタシをイスラム教徒としてはじくような質問を浴びせたのは
もちろん気分が悪かった。それは事実です。

しかし、お腹に子供が居るのに安易に手元にある薬を服用して、
やっと生まれ出た息子に苦しい思いをさせ、ほんの数ヶ月で
何も経験させてやれもしない哀しい人生に追い込んだのは彼女の無知の罪だと思うのです。

専門家がこれを飲みなさい、と処方したのが世の中を騒がせるような
危険な薬だったら別ですが、妊娠中に喫煙や飲酒をしてはいけないのと
同じように火を見るより明らかな、強い頭痛薬の服用をしておいて、
息子の病状が告げられた日に、待合室で一番イジメやすかったワタシを
攻撃したわけです。

ワタシがただ居合わせただけだったら、彼女に同情して、
許してあげることができたかもしれませんが、ワタシの息子もまた、
病気で、心配で手持ち無沙汰に編み物をしているだけだった外国人母でした。

宗教って、あなたにとって何ですか?

「イスラーム」という言葉を使うと「宗教」「宗教」と大騒ぎになります。

当のイスラム教徒でさえそのようです。

彼女は赤ちゃんが起きるまでの間、ゴルアーン(コーラン)を一生懸命
読んでいました。

外国から来て、言葉も完全で無い、同じように病に臥せった息子を
持つ母親に意地悪な質問をするのが「敬虔」だとは思いません。

幾ら服装を整えていても、ゴルアーンを読んでいても、
祈りを欠かさずとも、心の中は行動に、言葉に出ます。

ワタシのような「ちゃんとしてないイスラム教徒」が何を言う、と
怒りだすイスラム教徒が日本にはたくさんいらっしゃいますが、
ワタシは先輩が教えて下さったようにイスラームは生き方であると思っています。

それが証拠に、日本でもイランでも、気分良くお付き合いの出来る
素晴らしい人格の先輩や、お友達は「宗教(ディーン)」「宗教(ディーン)」と
騒がない人ばかりです。


宗教、神様、と大騒ぎする前に、もっと当たり前のことを。

まず字が読めなくては信ずる宗教の聖典やお経が読めないのと同じです。

まず妊娠したことで味わう高揚感に浮かされて、家族からチヤホヤされて、
してはならない禁忌を犯した彼女の罪の重さはどれほどなのか、ワタシにはわかりません。

彼女はワタシに言いました(聞き取ることは出来ていました)。

「マン ハマロ バラダム、ホダー バ ペイガンバル、
 チ ベシ ゴフテ。
(私は神様が預言者様に何を言ったか全部わかるわ)

 アズ インジャ ター インジャ、ヘフズ キャルダム。
 ショマ ヒッチ ネミトゥニ ベフニー(ド)、ナー?
(ここから、ここまで暗記したわ。
      あなたは全然読めないんでしょう?)」


こんなことを言われてゴルアーンに近づきたくないし、
何もわからなくてもよいからこれだけは唱えなさいと言われていた
ことさえもしたくなくなった時期がありました。

だけどその後、姑が、神様は優しくて、どこにでもいらっしゃるのよ、と
言ってくれた時、心がとても軽くなったのでした。

正しい生き方を知っているとして、そこへ導くのに正しいやり方はどちらですか?

生き方にしても、「神様」にしても、食事にしても、
押し付けがましいのは受け入れられないものなのではないでしょうか。




| イラン | 02:11 | comments(15) | trackbacks(0)
女の闘い@お仕事編。


ワタシの周囲のイラン人女性は、仕事を持っている人が非常に多いです。

ご家族の女性が主婦だ、もしくは家事手伝いだ、という方には驚かれますが、
ちゃんとした意味での「お仕事」をしていないのは我が家では義姉だけです。

その義姉も土地の管理に忙しく、地方で他から任された仕事をしている長男、
ワタシ達からすると甥っ子に代わって、頼りにならない(笑)夫を
飴と鞭で車を出させ、あちこち見て周り、商談をまとめ、
その合間に下の息子二人の宿題や予習や、サッカークラブにもついていきます。

義妹は、夫と同じ会社で職場結婚。
現在は下の子供がまだ小さいので家に居るが、そろそろ働きたい、と言ってきています。

イランのオフィスにも、いろんなタイプが居ます。

以下は姑が働いていた頃、その職場で見たことを踏まえて
ワタシ自身が仕事中に出くわすことを元に書いたことをご了承下さい。

やはり、嫌われるのが、お局タイプ。
これは日本のオフィスのお局が可愛く感じるクラス(笑)。
他の課の長が来ても上半身を反らして片手を腰に当て、

「アジャレ ダリー(ド)?
 アゲ アジャレ ナダリ、ベッシン ウンジャ、
 チャイー、ガフヴェイー、チズィ ボホリー(ド) ター マン ビアム」

(急ぎかしら?
 急ぎじゃないなら、あっちに座って
 私が戻るまでお茶でも珈琲でも飲んでいて)

…と、あくまで尊大に言います。

(イランのオフィスには「チャイボーイ」が居て誰か訪問者が
 待合室から部屋へ呼ばれるとササッと紅茶を持ってきます。
 でも「ボーイ」と言ってもオッサンだったりしますが 笑
 アキバの素敵メガネ男子みたいのが出てくるわけではありません。
 悪しからず。 …ハッ、それもイランでウケるかも?! (* ̄m ̄)ププッ)

其処へ他の省の職員が来たりすると、人形浄瑠璃の鬼の面(ツラ)が
娘の面にパッと戻るように、優雅に皺伸ばしの美容整形の顔を
突っ張らかして笑顔を湛えて、あえて部下に珈琲を持って来させます(笑)

先に来ていた他課の長は、

「バーシェ、○○ハノム、
 バドアズ ナハール、ドバレ ヘドマテ ミレサン」

(じゃあ、○○女史、
 昼食の後にまた顔を出しますよ)

と言って遠慮して戻ってしまいます。

特上の珈琲でもてなした他省の役人が帰って行くと、待合室との
境目で待っているワタシを含めた他の人々に、

「ヴァーイ!! ハヌズ インジャイー?!
 ゴフタン エムルズ ネミシェ!!」

(やぁだ! まだ居たの?! 今日は、ムリと言ったでしょう!!」

他の人達と一緒にひとしきり文句を言って、彼女が口に出さずに、
手のひらをこちらに強く向け、「バッセ!(十分!)」とやると
大半が諦めて引き揚げます。

ワタシも引き揚げるふりをして、待合外の冷水器で水を飲み、
空のペットボトルに冷たい水を詰めてまたロビーに戻ります。

受付の男性と女性職員は
(何故二人必要なのか意味不明。いいとこ電話係って感じ。
 縁故採用でしょうね)

「○○ハノム ゴフト ネミシェ エムルズ!
 ショマ バズ インジャ ネシャスティ、ウーシューン ナラハト ミシェ」

(○○女史は今日はダメだと言ったのよ!
 あなたがまたここで待ってると、彼女怒りだすわ!)

と、警告してくれました。

ワタシは、いいから、彼女にワタシが待ってると取り次いで!と。

しばらくして表れたブルーグレーのマグナエ・コートの○○女史。

かなりおむづかりのご様子(笑)。

「ショマ ファルスィー フブ バラド ブディ!」
(あなたはペルシャ語が出来たと思ってたけど!)

ワタシ、

「ナー、ベ アンダーゼ ショマ ケ ヒッチ」
(ダメですね、あなたのようにはとても)

○○女史

「ハノメ△△(ワタシ)、エムルズ ヘイリ ズル ミザニヨ?」
(△△さん、今日はバカに困らせるじゃないの?)

ワタシ

「ショマ ゴール ベ マン ダディ ディルーズ。
 エムルズ カーレ マノ ドロス(ト)ミコニー(ド)」
(昨日あなた自身がお約束下さったんでしょう?
 今日、ワタシの用事を済ませてくれると)

○○女史
「ホブ、ハノメ△△、ディゲ バールナメ マン アヴァーズ ショデ。」
(いい、△△さん、スケジュールが変わっちゃったのよ」

ワタシ

「○○ハノム、マン ディーダン、ルゥエ ミゼ トゥン、
 フォルメ マノ レスィデ ブゥド。
 ショマ ファガット エムザー ボコニー(ド)。
 ナハール ケ ニムサァテ ディゲ アス(ト)。
 カーレ バギィマンデショ アスィタンテトゥン アンジョン ミデ!
 ファガット エムザー オ オーケイトゥン ミハム。」

(○○女史、貴女の机に書類が届いてるんです。
 ただ、署名をして下さればけっこうなんです。
 お昼ごはんまであと30分あります。
 残りの作業はあなたのアシスタントがしてくれますから!
 署名と、OKだけが欲しいの!」

○○女史はため息をついて、
「アギャル イラニ バシェ、オーケイ ネミダハンド!
 ハーテレ メフムニ ハスティー(ド)、オーケイ コナム」

(もしイラン人だったらOKしないわ。
「お客さん」だから、OKするわ)

と、署名をして、アシスタントに書類が渡された所で、やっと、
イラン人特有の大袈裟な御礼を言いまくります(笑)

喋っているのに「ペルシャ語がわからない」とイヤミを言われたり、
ペルシャ語を話す人間に「お客さんだから」とさらにイヤミの天丼(笑)を
されても、いいんです!!

書類が入手できればそれでいいんです。
仕事ですからね。

ただ、日本のお局さんと違うのは、戦ってくれるところですね。

日本だと、上司は「遮断」してしまう人が多いでしょう?

ま、ワタシにとって○○女史は上司ではないのですが、
毎回、二人体制で仕事をする時、主人はイヤがって彼女の方へワタシを
行かせますね(笑)

最初は身が細る思いでしたが(ウソだよー)、この頃は楽しんでいます。


女の闘い@家庭編はココに書けないのが残念です!(爆)
| イラン | 13:31 | comments(10) | trackbacks(0)
懲らしめる。
ワタシは悪いことをした人は罰せられるべきだと思います。

勿論、自分でも悪かったり、過ちだった場合には反省し、
何かしら償わなければならないと思います。

しかし、外国人の犯罪の場合はどうなるのだろう、と思うことはしばしばです。

何か揉め事が起こった場合、必ず100%外国人が悪いわけでは無く、
日本人や、日本に大変詳しい同国人がそのように導いた結果、
犯罪を犯すこととなり、裁かれる立場になることもあるのです。

海外に住み、ただ、衣食住があり、生活をするだけならば巻き込まれないトラブル。

それはほんのちょっと先を急いたから踏み込んでしまった世界かもしれないし、
その本人の弱い気持ち、
「知り合いの誰よりも早く稼ぎたい」というエゴから生じた欲かもしれません。

そういう家族の具体的なやり取りにお願いされて巻き込まれたこともありますし、
仕事で手紙を目にしたこともあります。

そのような犯罪を犯してしまったイラン人の配偶者の気持ちも聞いたことがあります。

そしてやはり仕事でイラン国内で犯罪を犯した人、被害者家族、
加害者の家族から談話を取ったこともありました。

イラン人の(イラン人同士の犯罪の)被害者の感情は非常に激しいものがあります。
言葉も情動も熱く煮え滾っている。

日本ではワタシの場合、立場上、被害者ではなく、
犯罪を犯した夫を持つ日本人妻の感情を垣間見ます。

自分が悪かった、至らなかったからこんなことになったのではないかと
勘違いをする方もいらっしゃいましたし、
ただ、ただ、泣いて、夫とイランの家族を罵る方もいらっしゃいましたし、
深くは書きませんが、「初めてではない」様子で、非常に事務的な方もいらっしゃいました。

日本で何か過ちがあった場合には、罪を償った後、
永住権や日本国籍が無ければ強制送還されますが、犯した罪にも
よるでしょうが、イランではおそらく日本では考えられないくらいの温かさで
家族に迎えられるはずです。

それを知っていたら腹を立てる日本人も居るかもしれませんが、
「償ったのだからいいじゃないか」という許しの気持ちから温かく迎えます。
それを知ったらまた、日本人の中には、
「おまえらが許すとかいう問題じゃないだろ」と思う人もいるかもしれません。

でもそれを突き詰めて行ったら、罪を犯したら皆、無期懲役か死刑にしなくてはならなくなります。

ワタシは個人的には犯罪の種類によっては死刑も止む無しと
今の時点では思っていますが、彼らの殆どが犯罪ではあっても、
死刑には相当しないような罪であるということで、
イラン人の家族達の温かい出迎えに一定の理解を示しています。

いつだったか、何の面識も無いイラン人の家族から電話がかかってきて、
日本人の奥さんがもう縁を切らせてもらう、と怒っているので、
代わりに面会に行ってくれないかと言われ、場所を聞いたら北関東で
かなり遠かったのですが、夫と一緒にまだ小さかった息子を連れて
おむすびとおかずのお弁当を作って車中で食べながら遠い道のりを知人として面会に行きました。

息子は婦警さんが見ていてくれたので、ワタシは彼が日本語が出来ないと
いうので通訳しますと言って夫と一緒に面会をしました。

(所謂田んぼの真ん中にあるような田舎の警察署で、おまわりさんも
 言葉が通じなくて困っていたところだったようでした。)

日本語が出来ないのに「ペルシャ語の出来ない日本人の奥さん」が居るとか、
仕事をしていく上でなんとなく合点がいくようになりましたが、
何もわからぬまま連れてこられ、いわゆるトカゲのシッポ切りで
ヤバイ状態になって置き去りにされてしまい、怪しい持ち物は
持っている、ということで身柄を拘束されてしまう…ということも多いようです。

かなりの受け身で来日する人も多いので、警察などに身柄を拘束されても
食事を食べられなくてガリガリに痩せてしまったり、
そんなに甘くて美味しいものなど食べていないのに、糖尿病の重い症状のように
足の指の色がストレスによる血流不良で黒変してしまったりと、
実際にサジを投げてしまった奥さん(ホンモノ妻、ニセモノ妻を問わず)は
そんな状況を知る由もありません。

服役中に届いた署名のされた離婚届が送り返されてきてホッとする、
彼女らは見ることが無いのですが、やせ細り、震えていた彼らのうち、
ワタシ達が渡イランしている、と噂に聞いてお家に招いてくださった方も居ました。

帰国して半年も経っていたので、ママンの料理をたっぷり食べて、
すっかり変わった彼を見て、ビックリ。
こんなに若かったの?!こんなに可愛い顔をしていたの?!と。

彼のママンは食後に食器を運んだワタシだけにコッソリ言いました。

「主人には怒られるけど、あの子がうなされていると、
添い寝をしてあげているんですよ」と。

イランと日本の Tanbih kardan (タンビーキャルダン=懲らしめる)には
大きな違いがあります。

単純な犯罪の場合、イランは簡単に言うべきことではありませんが、
体を打つなどの懲らしめを与え、罰金という形で家族の財産を
切り取るという罰を加えて、早めに釈放します。

日本は同じ罪状だとしても、ながーーーーーい時間をかけて、
しずかーーーーに懲らしめるのです。
勿論、罰金もありますし、贖罪寄付も勧められ、刑期短縮を
期待してスッカラカンになるまであちこちから借りて納めます。

(それでもイラン人だったら家族が優しく迎えることが殆どですが、
 映画などで垣間見るのみですが、日本ではどうなのでしょうか。
 世間様に顔向け出来ない、帰ってくるな、と言われてしまうのでしょうか)

そしてこれが、この、長く静かな刑期が彼らにとっては非常に恐怖、
そして、外国人に配慮が無い食事で食べられない、
特に「目玉焼き」を見ると吐き気をもよおすまでに精神的に傷が残るのです。

ワタシは彼らが悪くないと思っていません。

しかし、日本の警察や、法曹界の方々には、「シッポ」をそこまで
懲らしめても意味が無いことをわかってほしいのです。

(わかっているけれども、変えないのかもしれませんが)
これも書いておきましょう。
(「シッポ」でもポイントが貯まれば何かに有利なのかもしれませんが)

日常手に持つカメラに笑顔を検知する機能までついた世の中です。

空港の水際に、大きな犯罪の大元の人物を検知する機能があって然るべきだと思います。

そういう人物達が、いらない時、プツンと切ることの出来る右も左も
判らない人物に書類やら妻やらを用意して連れてくるのです。

そういう人物達が、多くの人々に害悪を与える品物を仕入れてくるのです。

そういう人物達が、汚いお金を普通のお金に替えるのです。

こういう人達こそを、イランへの国際電話をケチらずに連絡を取って
きちんとTanbih kardan してほしい、と思ってやまないのです。
| イラン | 05:05 | comments(8) | trackbacks(0)
9リットルのミルク。



gav-e noh man shir

gav =牛

noh =9のことです。

man =私、私の

shir =ミルク


「ガヴェ・ノホ・マン・シール」

我慢の足りない人、「ミルク」なだけに女性に対して
浴びせられる言葉でもあります。

「私(おそらくは男)」の入れ物は、10リットル。

9リットルまで大人しくミルクを搾乳させていたのに突然、
ミルクのバケツを蹴り倒して全てをメチャクチャにする、という意味なのです。


…でも?どうなんでしょうね?

確かに、良いミルクが出せるように「牛」に良い飼い葉を与え、
世話をしたのは「私」かもしれません。

でもでも? 牛(おそらくは女)が10リットル手前で蹴り倒した理由は?

そこに思いを巡らすと、牛が悪いとは言えないような気がしませんか?(笑)


面白いので、ご夫婦、カップルで考えてください。

勿論イラジャポカップルに限らないトピックだと思います。


++++++++++++++

いやはや〜、いろんなことがありましたが、
ワタシも今月で不惑の一歩手前です。

来年で不惑?!信じられなぁぁぁーーいっ!と、
「論語読んでも論語知らんぷり」のワタシですが、
今年もよろしくお願いします。

と、イラン正月をかなーーーり過ぎたご挨拶も端折ってしまった
ご無礼、平にご容赦下さいませ。

| イラン | 21:16 | comments(6) | trackbacks(0)
モガッセレ…誰?


何か問題が起こると、ワタシ達はすぐに言いがちだ。

「モガッセレ キエ?!」(誰のせいよ!?」と。

自分はここまで頑張ったのに、主人ががわかってくれない。

両親がわかってくれない。

上司がわかってくれない。

彼氏彼女がわかってくれない。

子供がわかってくれない。

そんな時、自分が頑張ったからこそ、追いついてこない評価に

腹を立て、なんで認めてくれないのか、と悔しがる。

もちろん、自分の力が追いついていない場合には評価は成されない。

しかし、その任務を完遂する為、あれもこれも犠牲にしたのに、

何故?何故?認めてもらえないのだろうか。

ここまで頑張って相手に尽くしたり、期待にこたえるように頑張ったのに。

それなのに、評価が追いつかなかったら、悔しく、悲しい。

この相手を選んだことさえ間違ったのではないかと思ってしまう。

しかし、それこそが間違いなのです。

モガッセレ キャスィ ニスト。(誰のせいでもありません)

誰かのせいだと思ってしまうことが、

モガッセレ ホダメ(khodam-e)「私(自分の)のせい」なのです。


誰かが自分を認めないことはその人物のせいではないのです。

誰かが認めないことに、
腹を立てる、不満に思う、その不満を口にして、腹を立てる。

そのスイッチを押してしまう自分が悪いのです。

そのスイッチを押さない忍耐を鍛えることが夫婦や、恋人関係を

うまく続けるコツなのです。

スイッチを押すのはいつでも出来る。

しかし、押したらどうなるのか、想像できる。

相手はどんな顔するだろう。

それを見ないために、そんな顔をさせない為に、堪えることが大切なのです。

「何故、私だけ?何故ワタシだけが我慢を?」

主張をしないことと、我慢をしないことは違います。

我慢をすることは、結局自分を鍛えることです。

主張をすることは、物事を合理的に進めるための手段の一つです。


誰のせいだと責める相手を探して、ああした、こう言われた、と
そのようなことに時間を使うのは無意味です。

そうやって爆発しないように自分を自制し、自分を鍛えるのも、
つらくて楽しい人生を続ける鍛錬の一つなのかもしれません。


| ひとりごと | 23:10 | comments(10) | trackbacks(0)
フィルムバーズィ。


演技すること、またはウソの意味を持たせる為に芝居を打つことを、
「フィルムバーズィ」という言葉を使って表わします。

フィルムはまさに映画。バーズィは英語のPlayと同じです。

「Cおじさんが学校へ通わせてくれるって!」と息子が喜んでいると

母親が

「フィルムバーズィエ!」もしくは単に「フィルメ!」と答えます(笑)

フィルムバーズィ(芝居)+アスト(〜です)の
アストを会話では省略して「エ」とだけ発音します。
フィルム+アストも、語尾のムの音がアストのエと融合して
「フィルメ」(芝居だよ)となります。

ウソとはまた違うんですね。

イランの暮らしは大勢集まる場面の多い生活です。

誰かの息子が、「○○の勉強したいなぁぁ」なんて言っていると、
ついつい、いい格好したくなって、年長者が
「じゃあ俺が来年通わせてやろう」なんて口約束したりするんです。

息子は母親に反論します。

「芝居じゃないよ!
だって!A叔母さんもB叔父さんも一緒に居たんだよ、その場に」

母親は、

「アーハー!ディディゴフタン?
(あー、ホラ言ったでしょ?)

ハーレA ヴァ アムーB ウンジャ ブゥデ!
(A叔母さんとB叔父さんもその場に居て!)

ハーテレハミ ウンジュリ ゴフテ!」
(だからこそ そんなふうに言ったのさ!)

息子は聞き返すでしょう。

「バライェ チー?!(なんのためさ?!)」

母親は息子に説明します。

「ベビーン、ペサラン?(いい、坊や?)

ダイーC、ナーゴフト、“エンシャッラー”?
(C叔父さんは インシャアッラーと言わなかったかい?)」

息子「チェラ、ゴフト(ああ、言ったさ)」

母親「ネミギャム ダイー ドゥルッグウ エ。
   (叔父さんが嘘つきだなんて言わないさ)

マサラン ダイ ゴフト “ト ロ ミフェレスタン”、
  ジェロウ ィェ ハーレAイノ ブゥデ。
  (ようするに 叔父さんはA叔母達の前で
   通わせてやる、と言ったのさ。

  ヤニ、ケラセ ホデシュノ ミハステ ベザレ バーラー。
  (それは、自分を良く見せたかったからさ。)

  アゲ サーレ アーヤンデ ト ロ ミハ ベレフェレステ ケ、
  バーシェ、ガーブルコン。ト ボロ ダルス ベフン。
  (もしも来年通わせてくれるっていうなら、受ければいいさ。
   あんたは勉強させてもらいな。)
  
  ヴァリ、アルァーン ディゲ エンテザール ナコン。
  ウン ファガット ケラソ ミハステ ベザレ バーラー。」
  (でも、今はもう期待するんじゃないよ。
   彼はただ、自分を良く見せたかっただけさ)
  
息子は不満を述べます。じゃあ叔父さんは嘘つきじゃないか、と。

でも母親は自分でC叔父さんは芝居をしただけ、と言いながらも、
こう答えるのです。

 「エイビ ナダレ。(いいじゃないか)

  ウーン チズィ ナダレ。(あれは何も持ってないんだから)

  ハネヴァーデシュン アズ シャハレスタン ウマデ、
  ミハステ ケラセ ホデシュノ ベザレ バーラー。
   (家族が地方から出てきて、自分を良く見せたかったのさ。

  エイビ ナダレ。ト ディゲ サク(ト) ナギール。」
   (いいんだよ。 あんたもあれを責めるんじゃないよ)

海外へ行ったイラン人だけが故郷に錦を飾りたいわけではないのです。
国内でも同じです。

成功して、帰りたい…。

イランにはいまだにそう思っている人が多いのです。

インシャアッラー…アッラーの思し召しのままに。
(エンシャアッラ、とも発音します)

と、言う言葉を織り込みながら実に俗っぽい会話をすることを
不快に思う外国人も居るかも、しれません。

でも、これもまた、気休めの一つです。

そして、何かの問いに、インシャアッラーと答えることは、
100%のNOでは無いのですから。

そしてインシャアッラーというで言葉で回答を留保したからには、
もしもその難題が解決された時は、やはり神様がそうして下さった、と
謙遜することも忘れません。

何にせよ、ここで母親が息子に不用意な約束をした叔父を責めるなと言うのは、
そんなことを言ってしまった叔父の方が苦しいのを十分解っているからです。

ウソ、では無かったかもしれません。

叔父さんは余裕があったらこの少年を学校へ通わせたかもしれません。

イラン人がやってしまいがちな過ち、
「ケラス ゴザシュタン」
(ケラス=クラス、格、階級+ゴザシュタン=置く、座らせる、設置する)

…自分にそぐわない高い格付けをしてしまうこと、

これをやってしまう人が多いなぁ〜、といつも思います。

ついつい、見栄をはってしまう人が多いんです。

このお母さんのように
「言わせてやりなよ」、「たまにはいい格好させてやりなよ」と
優しい理解のある人が居ると揉め事もグッと少なくなるんですけどね。

自分のご家族に「ケラスゴザシュタン」をしてしまいがちな人が
居る場合は、何かの費用を持ってあげちゃったり、何かと大変でしょうねぇ。

この叔父さんみたいに、ちょっとかわいそうだけど、
言うだけでポケットは空っぽの人の方が、いいのかも(笑)。

| イラン | 00:10 | comments(4) | trackbacks(0)
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